伊香保温泉石段街なぜ365段?歴史の真相と絶品食べ歩き完全ガイド
石段街を訪れた人がまず圧倒されるのが、天に向かってまっすぐ伸びる石段のスケール感です。現在の段数は正確に365段。この数字には「温泉街が1年365日、日々の賑わいと繁栄を維持できるように」という強い願いが込められています。
もともと石段は自然石を積み上げた300段前後の構造でしたが、昭和55年(1980年)から5年間に及ぶ大改修工事を経て現在の形へと整備が進み、2010年の新設工事によって正式に365段が完成しました。各段の要所には十二支のレリーフが埋め込まれており、自分の干支を探しながら登るのも定番の楽しみ方です。
この石段街の起源は、戦国時代の天正4年(1576年)に遡ります。長篠の戦いで多くの負傷者を出した武田勝頼が、武将たちの湯治場として整備を命じたのが始まりです。設計を担ったのは真田昌幸ら武田の家臣団でした。山の斜面に石段を敷き、その中央に木樋を通して各宿へ均等に温泉を分水する構造は、日本初の計画的な温泉都市計画と称されています。
365段を登りきった山頂付近には、格式高い伊香保神社が鎮座しています。825年の創建と伝わる延喜式内社で、医療と温泉の神である大己貴命(おおなむちのみこと)と少彦名命(すくなひこなのみこと)を祀っています。長い階段を登りきって参拝した瞬間の達成感と、境内から見下ろす温泉街のパノラマは格別です。