Adhdは成長で治る?子どもの発達改善と大人の変化・最新治療の真実

Adhdは成長で治る?子どもの発達改善と大人の変化・最新治療の真実の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

子どものADHDに関して最も多く寄せられる「完治する可能性はあるのか」という問いに対し、小児精神医学の共通認識は「脳の特性自体が消失するわけではないが、日常生活における症状の重症度は劇的に改善し得る」というものです。

ADHDは、脳の前頭前野における神経伝達物質(ドーパミンやノルアドレナリン)の働きが関与する神経発達症(発達障害)です。風邪や骨折のように「元の状態に戻る」という意味での完治とは概念が異なります。しかし、小児期から成人期にかけての長期追跡調査によると、学童期にADHDと診断された子どものうち、約15〜30%は成人期に診断基準を満たさなくなる(症状が大幅に寛解する)ことが報告されています。さらに、症状が一部残っていても、適切な対処法を身につけることで社会生活に支障をきたさなくなる層を含めると、過半数が実質的な「改善」を果たしています。

SNSや知恵袋などで「ADHDが治った人」として語られるケースの多くは、特性そのものが消滅したのではなく、「自分の特性を理解して工夫(メモの習慣化やアラーム活用など)ができるようになった」「強みを活かせる職業や環境に出会えた」という状態を指しています。医学的な「治癒」という言葉にとらわれず、「生きづらさの解消と適応」を目指すことが現実的なゴールとなります。

林 結菜

林 結菜

ライフスタイル編集者

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。