坂本龍一の若い頃を解剖!美貌と葛藤が交錯したYmo前夜の真実
坂本龍一の音楽的骨格は、東京藝術大学で培われた緻密なアカデミズムと、当時の東京を覆っていた反逆のエネルギーによって形作られた。学内のスタジオで電子音楽のテープ編集に没頭する一方で、クロード・ドビュッシーの響きを解体し、ジョン・ケージやピエール・ブーレーズといった現代音楽の急先鋒に深く傾倒していった。
同時に、70年代初頭のキャンパスには学生運動の熱気が色濃く残っていた。ヘルメットを被ってバリケードの中でピアノを弾いたという逸話は、彼が決して象牙の塔に閉じこもるタイプの学者肌ではなかったことを物語っている。西洋音楽の論理的極致を極めながらも、アジアや沖縄、アフリカの民族音楽に宿る根源的なビートへと耳を開いていく――この引き裂かれた二面性こそが、のちの革新的なサウンドの母体となった。