東大教授の接待疑惑と逮捕の真相|21人処分と巨額利権の深層

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今回の東大教授接待問題において、多くの国民や法曹関係者が強い疑念を抱いたのが「なぜ収賄罪に問われるのかを自覚していなかったのか」という点です。2004年の国立大学法人化以降、大学教授の身分は国家公務員から非公務員へと移行しましたが、刑法や関連法規において国立大学法人の教職員は現在も「みなし公務員」として扱われます。

みなし公務員には一般の公務員と同様に刑法の収賄罪(刑法197条)が適用され、職務に関して賄賂を収受・要求・約束することは厳格に禁じられています。しかし、法人化以降に急激に推進された「産学連携」の号令の下、民間企業からの外部資金獲得が教員の業績評価に直結する環境が形成されました。その結果、資金提供者との距離感が麻痺し、本来であれば厳格に遵守すべき大学教授倫理規程や東大利益相反ガイドラインが現場で骨抜きにされていたのです。

研究費の獲得競争が激化するなか、権威ある教授個人に資金分配や共同研究の決定権が過度に集中するシステムも歯止めを失わせました。民間団体側も「東大教授のお墨付き」を得ることで自社事業の信用度を飛躍的に高められるという思惑が合致し、国立大学教授飲食接待を通じた違法な癒着関係が地下深くで進行してしまった構造が伺えます。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。