舞台『ブルーロック』で放たれた怪光——西垣匠が肉体で体現した「エゴ」の真価と表現の極致
舞台の上に立つ西垣の動きには、明らかに他の役者とは一線を画す「重み」と「切れ」が存在する。彼のバックボーンであるフェンシング日本代表候補という経歴。それが伊達ではないことを、今回のスピーディーなフットワークと軸のぶれない方向転換が雄弁に物語っていた。
サッカーにおける一瞬の加速や相手をかわすフェイントの動作は、舞台上での限られたスペースにおいて極めて再現が難しい。しかし、西垣は剣を交える中で培った独特の間合いと体幹の強さをフルに活用。ステージ狭しと駆け巡る姿は、CG映像の背景と完璧にシンクロし、観客に本物のピッチに立ち会っているかのような錯覚を起こさせた。