【最新】 太陽 を 盗ん だ 男 最新ファイル&画像まとめ #750
映画が描くのは、あまりにも突飛で、同時にあまりにも生々しいテロリズムだ。中学校のしがない理科教師が、プルトニウムを盗み出し、アパートの自室で原爆を完成させてしまう。この設定自体、公開当時は「荒唐無稽なフィクション」として受け止められた部分もあった。しかし、情報が民主化され、あらゆる技術へのアクセスが容易になった2026年の視点で見ると、この物語は背筋が凍るほどのリアリティを帯びて迫ってくる。
劇中の城戸誠には、世界を変えたいという高尚なイデオロギーなど微塵もない。彼が国家に突きつける要求は、「プロ野球のナイター中継を最後まで放送しろ」「ローリング・ストーンズの日本公演を実現させろ」といった、極めて個人的で、どこか滑稽なものばかりだ。この「巨大な力を手に入れながらも、明確な目的を持たない虚無感」こそが、現代の若者が抱く閉塞感やアパシー(無関心)と見事にシンクロしている。