なぜデイサービスのクリスマス壁画で感涙?ただの工作を超える驚きの理由
指先は「第2の脳」と呼ばれる。机の上に広げられたお花紙を指の腹で丸める、色画用紙を細かくちぎる、糊をつけて狙った枠線の中に貼る。これらの動作は、健常者が思う以上に複雑な脳の処理を必要とする。
作業療法士の鈴木美咲氏は語る。「機能回復の訓練です、と言って指を曲げ伸ばししてもらうのは苦痛でしかありません。でも、『ここに雪を降らせたいから、白い花紙を一緒に丸めてもらえませんか』と声をかけると、皆さん時間を忘れて指を動かし続けるんです」。目的が「治療」から「作品づくり」へとすり替わった瞬間、利用者の表情から強張りが消える。出来上がっていく絵を見る達成感がドーパミンを放出し、無気力に陥りがちだった高齢者の瞳に明かりを灯す。