子宮頸がん検診の「Nilm」とは?異常なしでも油断禁物な理由と次回目安

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かつて日本の検診現場では、結果を「クラスI」から「クラスV」までの5段階で表記する日母分類(日本母性保護医協会分類)が主流でした。しかし現在では、日本産科婦人科学会や日本臨床細胞学会の指針に沿って、世界共通の国際基準であるベセスダシステム分類が標準採用されています。

受診者が混乱しやすいポイントが、このNILM クラス分類 違いです。従来のクラス分類は「がんである確率」を大まかに段階化したものでしたが、前がん病変の病理学的性質や細胞の変化を細かく反映しきれない弱点がありました。一方、ベセスダシステムは細胞の微細な変化を形態学的に細分化し、次に行うべき医療措置を明確にガイドする仕組みになっています。

日常の検診においてNILMの次に多く見られるのが、NILMとASC-USの違いです。ASC-US(アスカス)は「意義不明な異形成の疑い」を指し、細胞にわずかな変形が見られるものの、それが良性の炎症によるものか、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染による初期の異形成なのか判定がつきかねるグレーゾーンの状態を指します。完全にシロと判定されるNILMとは異なり、ASC-USと判定された場合は追加検査が必要となります。

ベセスダ分類の表記細胞の状態・病態従来のクラス分類推奨される対応措置NILM(陰性)正常な細胞、または悪性でない良性の炎症変化クラスI、クラスII2年に1回の定期検診を継続ASC-US(軽度扁平上皮異常の疑い)異形成の疑いがあるが確定できないグレーゾーンクラスII、クラスIIIaHPV検査の追加、または6ヶ月後の細胞診再検査LSIL(低度扁平上皮内病変)HPV感染による軽度異形成が強く疑われる状態クラスIIIaコルポスコピー検査および組織診(精密検査)HSIL(高度扁平上皮内病変)中等度〜高度異形成、または上皮内がんの疑いクラスIIIb、クラスIV直ちに精密検査(病変切除などの治療検討)SCC(扁平上皮がん)明らかに浸潤した子宮頸部がん細胞が認められるクラスVがん専門医療機関での確定診断と治療開始

日本産科婦人科学会が公開している集計データによると、自治体や職場の住民検診を受診した人のうち、実に約96〜98%がこのNILMに分類されます。つまり、NILMが出たこと自体は統計上きわめて標準的であり、過度な心配をする必要は一切ありません。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

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