シルバー民主主義に泣く若者の苦境|手取り激減と世代間格差の真相
額面給与が増えても生活が楽にならない最大の理由は、税金以上に急膨張してきた「社会保険料」の存在です。給与から天引きされる厚生年金、健康保険、介護保険などの料率は平成から令和にかけて段階的に引き上げられてきました。所得税や住民税の増税は世論の反発が強いため、国会での本格的な審議を避けやすい社会保険料の引き上げという形の「ステルス負担増」が繰り返されてきた経緯があります。
財務省の試算によると、国民所得に対する税金と社会保障負担の割合を示す国民負担率は46%前後の高水準で推移しており、その内訳の中で特に伸び率が高いのが社会保障負担です。膨らみ続ける医療・介護給付費の財源を賄うため、子育て支援金などの名目でさらなる上乗せ徴収が実施されるなど、現役世代の可処分所得は容赦なく削られています。
企業側も労使折半で保険料を負担しているため、企業が支払う総人件費が上昇していても、その多くが保険料の支払いに消え、社員の手取り基本給への還元を妨げる要因となっています。