2015年ガソリン急落の真相!原油暴落の背景と現在の高騰を徹底比較
2015年に日本の給油所でガソリン価格が急落した根底には、国際原油市場を揺るがした歴史的な供給構造の地殻変動が存在します。当時、原油の国際指標であるWTI原油先物価格は、2014年半ばの1バレル=100ドル超から、2015年末には30ドル台へと急落しました。
この暴落を引き起こした最大の引き金が、米国発のシェール革命原油安の影響です。水圧破砕などの新技術によって米国本土からの原油生産量が爆発的に増加し、世界最大のエネルギー消費国だった米国が一大産油国へと躍進。市場には構造的な供給過剰が生じることになりました。
通常であれば、サウジアラビアをはじめとする産油国カルテル「OPEC」が生産量を絞り、価格を維持する調整役を担います。しかし、2014年11月の総会においてOPEC減産見送りとガソリン相場の命運を分ける決定が下されました。OPECは減産による価格維持を放棄し、あえて増産を維持して価格を下落させることで、採掘コストの高い米国のシェール企業を市場から締め出す「シェア防衛の消耗戦」を選択したのです。
この産油国同士の意地の張り合いによって国際原油価格は底なしの急落を演じ、日本国内の石油元売り各社の仕入れ価格も劇的に引き下げられました。これが、2015年を通じてガソリン店頭価格が坂道を転がり落ちるように下落した決定的な真相です。