昭和Fcの真実と熱狂の系譜:14,800円の赤白箱が変えた日本の娯楽史
ハードウェアの優位性だけでは、ここまでの爆発的ブームは起き得ませんでした。昭和FCの真価は、それを取り巻くメディアミックスと子供たちの情報ネットワークにありました。
16連射が生んだヒーローと『コロコロコミック』のメディア戦略
ハドソンの「高橋名人」は、昭和FCが生んだ最初の子供たちのヒーローでした。1秒間にボタンを16回押す「16連射」。映画『ファミコン風雲児』や小学生向け雑誌『月刊コロコロコミック』との連動により、ゲームは単なる遊びから「技を競うスポーツ」へと昇華しました。
「カセットフーフー」と裏技:口コミで伝播した少年たちのネットワーク
端子の接触不良を起こしたカセットに息を吹きかける「フーフー」。科学的には錆の原因になると後年指摘されますが、当時の子供たちにとっては儀式でした。『スーパーマリオブラザーズ』の「3-1無限1UP」や「壁抜け」。インターネットが存在しない時代、これらの裏技情報は放課後の公園や駄菓子屋の店頭で、口コミによって驚異的な速度で全国へ拡散していきました。