血圧200以上は即救急車?自覚症状なしの危険性と緊急対処法
血圧が200mmHgを超えているにもかかわらず、「頭も痛くないし、だるさもない」というケースは珍しくありません。この状態は臨床上高血圧切迫症(Hypertensive Urgency)と呼ばれます。標的臓器への急性障害はまだ表面化していないものの、放置すれば数時間から数日のうちに高血圧緊急症へ移行するリスクを孕んでいます。
なぜ極端に高い血圧でありながら、自覚症状が出ないのでしょうか。その主な理由は、血管や圧受容器が慢性的な高血圧に順応してしまっているためです。日常的に血圧が高めの状態が続いていると、生体の防御反応として脳血流を一定に保つ自動調節機能の閾値がシフトし、血管の内圧が異常に高くなっても警告信号としての症状を感じにくくなります。
しかし、自覚症状がないからといって血管への物理的ダメージが消えるわけではありません。水道ホースに規定値の倍以上の水圧をかけ続ければ、いつ継ぎ目が破裂してもおかしくないのと同様に、脳の微小動脈の破綻(脳出血)や動脈硬化巣(プラーク)の破断による血栓形成(脳梗塞・心筋梗塞)のリスクは刻一刻と高まっています。「症状がないから平気」という自己判断こそが、最も回避すべき重大な落とし穴です。