波線にしか見えないロシア語筆記体!難解な理由と解読・習得の極意

話題沸騰中の 波線にしか見えないロシア語筆記体!難解な理由と解読・習得の極意について、多角的な視点を分かりやすく掲載しています。

ロシア語の筆記体がネット上で「解読不能な波線」と騒がれる背景には、キリル文字が持つ筆記体特有のストローク構造があります。ブロック体(活字体)では全く異なる形状をしている文字同士が、筆記体になった瞬間に「ほぼ同じ下向きのU字型ストローク」へと変貌してしまうためです。

特に混乱を招くのが、「и(i)」「ш(sh)」「щ(shch)」「л(l)」「м(m)」「п(p)」「т(t)」といったアルファベットです。これらの文字を筆記体の小文字で書くと、いずれも縦の棒と丸みを帯びた波線の組み合わせだけで構成されます。これらが1つの単語の中に連続して並ぶと、人間の目には単なるノコギリの刃やサイン波の連続にしか見えなくなります。

筆記体の難易度を象徴する有名なロシア語の単語が「шиншилла(チンチラ)」です。筆記体でつなげて書くと、ш(波3つ)、и(波2つ)、н(波2つ)、ш(波3つ)、и(波2つ)、л(波2つ)、л(波2つ)、аと続き、合計で20本近くのほぼ同一の縦波が隙間なく並びます。さらに「лишили лилий(百合を奪った)」といったフレーズになると、文全体が完全にひと続きの幾何学模様と化します。

この現象に対して、ロシア語圏のネイティブの反応も決して「簡単勝手知ったるもの」ではありません。現地ロシアでも「医者のカルテの手書き文字が誰にも読めない」「自分の書いたノートを翌週見返したら解読できなかった」という自虐ミームが日常的に楽しまれています。つまり、外国人学習者だけでなくネイティブにとっても雑な筆記体は極めて読みにくいというのが偽らざる実態です。

伊藤 翔太

伊藤 翔太

フード&トラベルライター

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。