みずほシステム「Minori」の真相|4大メガベンダーと障害の歴史

みずほシステム「Minori」の真相|4大メガベンダーと障害の歴史にまつわる最新トピックを詳しく紐解きます。

MINORIプロジェクトの最大の特徴であり、同時に構造的なリスク要因でもあったのが、国内メガベンダー4社による共同開発体制です。みずほは特定ベンダーへの依存によるロックインを回避するため、機能を細かく分割して各社に割り振るマルチベンダー戦略を採用しました。

各社の主たる担当領域は、旧3行時代からの歴史的経緯を強く反映したものでした。

・富士通:旧第一勧業銀行のメインベンダーであり、総合口座や定期預金など勘定系の中核機能を担当。
・日本IBM:旧富士銀行を支えた実績から、為替や対外決済システム、国際系ネットワークを担当。
・日立製作所:旧日本興業銀行と結びつきが深く、外為業務や融資、投資信託などの基盤を担当。
・NTTデータ:全社を横断するネットワーク基盤や対外接続ゲートウェイ、データ連携基盤を担当。

この4社体制は高度なリスク分散を可能にする一方で、インターフェースの接続部分が極めて複雑化する弊害を生みました。各社が自社担当領域の最適化を優先するあまり、全体を俯瞰して一貫した統制を取ることが難しく、テスト工程や障害発生時における責任の所在が曖昧になりやすいという多重構造の課題を内包していたのです。

伊藤 翔太

伊藤 翔太

フード&トラベルライター

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。