オーケストラ楽団員の年収実態!給料格差と「食べていけない」噂の真実
プロオーケストラに正規雇用された団員の給与体系は、年齢や楽団内での役職によってどのように変化していくのでしょうか。標準的な月給制オーケストラのモデルケースをもとに内訳を見ていきます。
【年齢別月収の推移モデル(月給制の中堅〜上位楽団の場合)】
- 20代前半〜後半(入団初期):月収22万〜28万円(手取り約18万〜23万円/推定年収320万〜420万円)
- 30代(中堅奏者):月収30万〜40万円(手取り約24万〜32万円/推定年収450万〜600万円)
- 40代〜50代(ベテラン・リーダー層):月収45万〜65万円(手取り約35万〜50万円/推定年収650万〜900万円)
給与水準を大きく引き上げる要素の一つが「役職手当(首席奏者手当)」です。オーケストラには各楽器セクションを統括する首席奏者(プリンシパル)、オーケストラ全体を牽引するコンサートマスター(コンマス)が存在します。
コンサートマスターには月額10万〜25万円前後、各パートの首席奏者には月額5万〜15万円程度の手当が上乗せされるのが通例です。首席奏者はソロ演奏のプレッシャーやセクションの演奏責任を負う重責がありますが、トゥッティ(一般団員)と比較して年間100万〜300万円以上の年収差が生じる要因となっています。
一方で、退職金や福利厚生については楽団の運営形態によって大きな落差があります。公益財団法人や一般社団法人のプロオケでは退職金制度や確定拠出年金を完備しているところがある反面、地方の中小楽団では退職金制度が存在しない、あるいは数百万円程度にとどまる団体も珍しくありません。このため、現役時代からの資産形成が一般企業以上に重要視されます。