明治の統一で消えた文字の謎 変体仮名が今デジタルで蘇る理由

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平安文学の金字塔を打ち立てた紫式部や、和歌の伝統を確立した紀貫之。彼らが手稿に走らせた筆跡には、現代の活字では削ぎ落とされてしまうニュアンスや情感が豊かに宿っていた。『源氏物語』や『古今和歌集』を当時の生の文字で読み解くことは、作者の息遣いに直接触れる贅沢な体験にほかならない。

古文書初心者が変体仮名を解読するための第一歩は、漢字という「親」の姿を意識することだ。例えば、しなやかな曲線を描く「あ」の変体仮名は漢字の「安」が崩れたもの、「い」の変体仮名は「以」や「意」が変化したものというように、字源を頭に描くと一気に視界が拓ける。

さらに、単語全体の「ながれ(連綿)」で文脈を掴む実践テクニックも有効だ。一字ずつ分解して悩むのではなく、前後のつながりから音を類推する。このコツさえ掴めば、博物館の展示品や旅先の古碑に刻まれた文字が、生きた言葉として語りかけてくるようになる。

小林 直樹

小林 直樹

トレンドリサーチャー

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