商業主義を突く紙の逆襲:インディペンデント誌『Study』が見せたファッションメディアの真意
ページをめくると最初に目を奪われるのは、画面いっぱいに広がる写真の力強さだ。過度な文字の装飾や煽り文句(キャッチコピー)は極力排除されている。デザインは極限まで削ぎ落とされ、空白(余白)が美しいリズムを生み出している。
フルカラーで印刷された上質な紙の質感、手にとったときの発色、ページをめくる音。これらすべてが読書体験として計算し尽くされている。視覚情報が過多なSNS時代にあって、『STUDY』の静謐なレイアウトは読者に思考するための「時間」を与える。
写真家とのコラボレーションにおいても、服をきれいに見せるだけの「カタログ写真」ではなく、被写体の内面やその場の匂いまでをも切り取るドキュメンタリー的なアプローチが徹底されている。言葉と写真が対等な関係で並び立つことで、誌面全体がひとつの作品として機能している。