なぜW杯熱は冷めたのか?日本人のサッカー離れと過熱報道の心理学
大会のスケール自体が際限なく肥大化していることも、人々の関心を散漫にさせる要因だ。国際サッカー連盟(FIFA)が主導する2026 FIFAワールドカップでは、出場枠が48カ国へと大幅に拡大された。
試合数の激増は商業的な旨味をもたらす半面、一戦ごとの希少価値を確実に薄めている。予選敗退の危機に日本中が息を呑んだかつての緊張感は薄れ、「本大会に出て当たり前」という空気が漂う。希少性が損なわれたコンテンツに、人々はかつてのような熱狂を注ぎ込めない。祝祭のメガロポリス化は、皮肉にも熱狂の密度を希釈している。