老舗の攻防からヴィーガンスイーツ化まで——伝統の枠を打ち破る「京銘菓」の進化と現在地
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八ツ橋のルーツをたどると、江戸時代の箏曲家・八橋検校の名に由来するという説と、三河国の「八ツ橋」の故事に因むという説のふたつに行き着く。創業年を1689年(元禄2年)とする聖護院八ッ橋総本店と、1689年創業を掲げる本家西尾八ッ橋、そして1805年創業の井筒八ツ橋本舗。これら老舗同士による「元祖」の称号や創業年を巡る法廷闘争は、かつて大きな話題を呼んだ。
裁判自体は過去のものとなったが、暖簾を守る職人たちの自負はいまも熱い。単なる商標の問題ではなく、京都という土地で「本物」を提供し続けるためのプライドが、各社の味のこだわりや製法の違いとして今なお色濃く残っている。