太田裕美の現在|乳がん闘病の真実と夫・息子の支え、70代の歌声
太田裕美の現在の活動を語る上で欠かせないのが、2004年に結成されたアコースティック・ユニット「なごみーず」(伊勢正三、太田裕美、大野真澄らによるユニット)です。全国各地のホールや市民会館を巡るコンサートツアーは累計公演数が数百回を超え、昭和フォーク・歌謡曲世代の熱烈な支持を集めています。
実際のコンサート会場に足を運ぶと、そこには70代を迎えたとは思えないほど澄み切ったソプラノボイスが響き渡っています。加齢による声帯の衰えをカバーするため、キーを極端に下げて歌うベテラン歌手も少なくない中、太田裕美は原曲に近いキー設定を維持し、代名詞であるファルセット(裏声)への移行も見事な滑らかさを誇ります。
現場を訪れた音楽ライターや取材記者の証言によると、「客席には往年のファンだけでなく、シティポップブームで彼女を知った若い世代の姿も目立つ。太田裕美がピアノの前に座り、イントロのアルペジオを奏で始めた瞬間、会場の空気が一変して昭和の瑞々しい情景へと引き戻される」と語られています。過酷な抗がん剤治療を経験したことを微塵も感じさせない彼女のパフォーマンスは、まさにプロフェッショナルとしての鍛錬の賜物です。