あり おり はべり いま そ かり:古典文法の核心を完全解説
古典日本語には、動詞や助動詞を活用させる複数のパターンが存在する。その中でも特に不規則な変化を示すのがラ行変格活用だ。「あり」「おり」「はべり」「いまそかり」の4つの語が、このカテゴリーに属している。
通常の動詞であれば、語幹に活用語尾が付いて変化する。ところがラ行変格活用では、語幹そのものが変化するという特徴を持つ。この不規則性こそが、学習者を悩ませる最大の要因といえる。
活用表の全体像
| 活用形 | あり | おり | はべり | いまそかり |
|---|---|---|---|---|
| 未然形 | ら | ら | はべら | いまそから |
| 連用形 | り・く | り | はべり | いまそかり |
| 終止形 | り | り | はべり | いまそかり |
| 連体形 | る | る | はべる | いまそかる |
| 已然形 | れ | れ | はべれ | いまそかれ |
| 命令形 | れ | れ | はべれ | ― |
この表を眺めると、一定のパターンが見えてくる。語尾部分は「ら・り・り・る・れ・れ」という共通の変化をたどる。ただし「あり」の連用形には「く」という特殊形が存在し、これが「なし」という否定の形容詞を生み出した。