羅生門』テスト対策完全版!なぜ下人は盗人に?頻出記述の急所を徹底解説
『羅生門』のクライマックスにおける最大の謎であり、テストで必ず深く掘り下げられるのが、下人が盗人になった決定的な理由です。その引き金を引いたのが、死人の髪を抜く老婆 心理と、彼女が展開した身勝手な自己弁護でした。
老婆は、蛇の肉を干魚だと偽って売っていた若い女の死体から髪を抜いていました。その行為を正当化するために、老婆は次のような論理を展開します。
「この女のしたことは悪いことかもしれないが、そうしなければ飢え死にするのだから仕方がなかった。だから、自分のしていること(死人の髪を抜くこと)も悪いことかもしれないが、そうしなければ飢え死にするのだから、この女もきっと許してくれるだろう」
これが有名な老婆の論理 言い訳 理由です。この論理の骨子を現代の社会心理学で分析すると、極限状態における「認知的不協和の解消」と「罪悪感の自己合理化」そのものです。自らの悪行を認めつつ、「生き延びるためには悪を犯しても許される」という究極のエゴイズムを提示したわけです。
下人はこの論理を瞬時に聞き逃しませんでした。「生きるための悪が肯定されるならば、自分が生き延びるために老婆の着物を奪う行為も完全に正当化される」と気付いたのです。下人は老婆の論理をそっくりそのまま老婆自身に突きつけ、自らの盗行を正義に変え、良心の呵責なく着物を剥ぎ取りました。
羅生門 読解ポイント 模範解答として整理するならば、「老婆の『生きるためには悪事を働いても許される』という自己正当化の論理を受け入れ、自分も飢え死にを免れるために老婆から着物を剥ぎ取る悪行を正当化したから」という構図を完璧に書けるようにしておく必要があります。