葬式や職場で笑ってしまう…失笑恐怖症の心理メカニズムと克服法
不謹慎な場面で笑ってしまう最大の引き金は、過度なストレスから自我を守ろうとする心の防衛機制にあります。心理学において、耐え難い不安や恐怖に直面した際、それとは正反対の感情表現を表出させて心のバランスを取ろうとする働きを「反動形成」と呼びます。
上司に激しく叱責されたり重大なトラブルに巻き込まれたりした時、脳は耐えきれないほどの精神的負荷を受けます。その限界を超えた負荷を少しでも和らげようとして、脳が無意識に「笑い」というリラクゼーションのシグナルを発動させ、自律神経のパニックを中和しようとするのです。
さらに拍車をかけるのが、「シロクマ効果(皮肉過程理論)」と呼ばれる脳の思考制御メカニズムです。「絶対に笑ってはいけない」と強く念じれば念じるほど、脳は「笑うこと」を強く意識してしまい、結果として笑いの衝動を増幅させてしまいます。怒られている時に笑う理由の根底には、悪意ではなく極限の緊張状態が存在しています。