クマ被害に自衛隊はなぜ派遣されない?出動の壁と最新動向を徹底解説
クマ被害 自衛隊 ネットの反応を分析すると、SNS上では「これだけ人が襲われているのだから非常事態宣言を出して自衛隊を投入すべきだ」「ハンター任せにするのは国の怠慢」といった強硬な意見が散見されます。しかし、こうした世論の高まりに対し、実際の被害現場や狩猟関係者の受け止めは極めて冷淡です。
東北地方で30年以上のキャリアを持つベテラン猟師は、取材に対し次のように語っています。
「山の中でのクマ追跡は、足跡の深さ、折れた枝の乾燥具合、風向きのわずかな変化を読んで初めて成立する極めて繊細な技術です。山林の行軍訓練を受けている自衛官であっても、クマの習性や山中の気配を読む特殊な猟芸を持っていなければ、深いヤブの中で返り討ちに遭うだけです。集団で山狩りをすればクマは警戒して奥山に逃げ込むか、逆にパニックになって住宅街へ飛び出してしまう危険があります」
知恵袋や大手掲示板では「ヘリコプターからガトリング銃で撃てばいい」「赤外線スコープで夜間に一網打尽にできないのか」といったゲーム的な発想も散見されますが、鬱蒼とした日本の広葉樹林帯では樹冠に遮られて上空からの熱源探査は極めて困難であり、地上部隊の展開も足音でクマに察知されるため、軍事的な掃討戦術は通用しません。