プロ直伝のゆずの切り方決定版!香りと果汁を引き出す保存と調理法
日本料理の伝統において、ゆずは単なる飾りにとどまらず、料理全体の味覚を引き締める「柱」として重宝されてきた。食文化の教育拠点である辻調理師専門学校でも、刃物の角度や皮の削ぎ方ひとつで変化する香りの立ち方が厳格に指導されている。
長年『きょうの料理』(NHK)などのメディアで和食の神髄を伝えてきた料理人の野崎洋光氏も、ゆずのあしらいには食材への細やかな気配りが必要だと説く。たとえば、吸い物に浮かべる「松葉ゆず」や細密な「針ゆず」は、皮の裏側にある白い綿(へぎ)を削ぎ落とす加減によって苦味と香りのバランスが完璧にコントロールされる。
伝統的な調理法に裏打ちされたプロの技は、繊細な和食の世界において柑橘の持つ爽やかさを最大限に仕立て上げる知恵の結晶と言えるだろう。