最高齢妊娠は何歳まで可能か?世界記録73歳の真相と国内医療の現実

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医療技術が進歩したとはいえ、母体の身体機能そのものが若返るわけではありません。最高齢妊娠・出産には、常に母子の生命に関わる重大なリスクが付きまといます。

高年妊娠において特に警戒されるのが妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病の発症率の高さです。血管の弾力性低下や耐糖能の衰えにより、母体の血圧が急上昇して脳出血や多臓器不全を引き起こす危険性が跳ね上がります。また、胎盤が子宮壁から早期に剥がれてしまう「常位胎盤早期剥離」や、分娩時の弛緩出血(大量出血)により母体が危機的状況に陥る確率も、若年層と比較して格段に高くなります。

周産期医療の現場では、倫理的および医療的な葛藤が絶えません。母体への負荷に加え、子どもが成人を迎える時期に親が何歳になっているのかという育児継続性や親亡き後のサポート体制といった「成育環境の倫理」も問われます。日本産科婦人科学会などのガイドラインでは、卵子提供や高齢治療に関して厳格な慎重姿勢が維持されており、患者の自己決定権と生命の安全性の間で議論が続いています。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。