国鉄民営化はなぜ断行されたのか?巨額赤字の真相とJr現在の明暗
分割民営化から長い歳月を経て、JRグループ内の「地域格差」は決定的なものとなっています。首都圏の膨大な通勤需要を握るJR東日本や、東海道新幹線という圧倒的ドル箱路線を持つJR東海、関西圏と山陽新幹線を擁するJR西日本は強固な収益基盤を確立しました。
対照的に、経営基盤の弱い島アイランド3社(北海道・四国・九州)のうち、不動産事業等で上場を果たしたJR九州を除くJR北海道とJR四国は深刻な赤字問題に喘いでいます。発足時に赤字補填用として国が設けた「経営安定基金」の運用益は、長引く低金利環境によって激減しました。
加速する過疎化、少子高齢化、並行する高速道路網の整備により、多くのローカル線で輸送密度が極度に低下。自治体との路線存廃協議やバス高速輸送システム(BRT)への転換論議が各地で過熱しており、民営化モデルそのものが地方部において持続可能性の限界に直面しています。