参院選の「特定枠」とは?仕組みや合区対策の背景と賛否を徹底解説

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特定枠が生まれた背景には、憲法上の要請である「一票の格差」是正に伴う地方の苦悩と、与党・自民党の強い政治的思惑がありました。

最高裁判所から「違憲状態」と断じられた一票の格差を解消するため、2015年の公職選挙法改正で「島根県・鳥取県」および「徳島県・高知県」がそれぞれ1つの選挙区に統合(合区)されました。これにより、各県から必ず1人は選出されていた参議院議員が、2県で1人しか出せなくなる事態に直面します。

自民党にとっては、これまで各県に存在した有力な現職議員のどちらか一方を選挙区から降ろさざるを得ないという深刻な公認争いが発生しました。「地方の声が国政に届かなくなる」という地方組織からの強烈な反発を抑え込むため、2018年に自民党主導で可決されたのが特定枠を新設する公職選挙法改正です。

合区によって選挙区から出馬できなくなった県連の候補者を、比例代表の「特定枠」に登録して確実に当選させる——これこそが、制度が作られた決定的な動機でした。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。