年金平均受給額と手取りの現実!男女の格差と老後破綻を防ぐ秘策
公的年金の受給額を正しく捉えるには、まず「1階部分」と「2階部分」の根本的な違いを整理しなければならない。厚生労働省が公表する最新の年金統計によると、自営業やフリーランスが加入する国民年金(基礎年金)の平均受給額は月額5万6000円前後に留まる。満額納付した場合でも月額6万8000円程度であり、単身者がこの金額だけで日々の住居費や食費を賄うのは極めて困難だ。
一方、会社員や公務員が上乗せで加入する厚生年金保険の受給権者全体における平均月額は約14万5000円となっている。しかし、この数字を鵜呑みにするのは危険だ。受給額の分布には男女間で驚くほど深い格差が存在するからだ。男性の厚生年金受給者の平均が約16万4000円であるのに対し、女性の平均はわずか10万5000円前後に過ぎない。かつての非正規雇用の多さや、出産・育児に伴うキャリアの中断、男女賃金格差が、定年後の年金額にそのまま影を落としている。
現役時代の雇用形態や勤続年数によって受取額は百人百様だ。生涯年収が高かった一部の層が平均値を大きく引き上げているため、中央値で見れば現実はさらにシビアになる。隣の人の受給額と自分の受給額は全く異なるという前提に立たなければ、老後設計の第一歩から狂いが生じる。