ツグミの鳴き声は何を伝える?春のさえずりと警戒音を徹底解析
詳細を見る
多くの人々にとってツグミは「鳴かない冬鳥」というイメージが強いかもしれない。だが、日本を去る直前の数日間にだけ耳にできる「ぐぜり(本格的なさえずりの前段階)」や、美しい本さえずりは息をのむほど流麗だ。
2026年にフィールドで記録された最新の高音質録音データを解析すると、さえずりの中にはクロツグミやアカハラといった近縁種に似たフルートのような清涼な音色と、ツグミ特有の濁声(ダクオン)が見事に織り交ぜられていることが判明した。シベリアでの本格的な繁殖期を前に、日本国内で歌のウォームアップを行っていると考えられる。
早朝の光が差し込む街路樹のてっぺんで、胸を大きく膨らませて歌うツグミに出会えたなら、それは彼らが北の手渡された空へと旅立つカウントダウンが始まった合図にほかならない。