日教組が最も強い県はどこか?組織率ランキングと教育現場のリアル
教職員の労働運動は、日教組だけによって担われているわけではない。1989年の労働戦線再編に伴い、より左派的な方針を掲げる全日本教職員組合(全教)が結成され、京都府、高知県、和歌山県などでは全教が強い地盤を築いた。この分裂劇のなかで、独自の立ち位置を確立したのが三重県教職員組合(三教組)だ。
三教組は過激な対決路線を避け、行政との現実的な対話を通じた処遇改善に注力することで、高い組織率と現場の支持を維持してきた。県教育委員会との間で協調的な関係を築き、子どもの人権教育や少人数学級の推進といった政策提言を教育施策に反映させるスタイルは、他県の日教組組織とは一線を画す。
教員の要求をただ突きつけるのではなく、教育行政のパートナーとして政策形成に関与する手法は、組織率の急激な低下を防ぐ防波堤となった。対立から対話へという路線転換に成功した地域の一例として、三教組のあり方は現在も注目されている。