元五輪代表・木原光知子が遺した功績と今蘇る知られざる指導哲学

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1964年東京オリンピックの競泳会場。割れんばかりの大歓声の中、若干16歳で日の丸を背負ってコース台に立った少女がいた。「ミミ」の愛称で親しまれた木原光知子である。高度経済成長期の日本において、彼女の弾けるような笑顔とダイナミックな泳ぎは、瞬く間に国民的な人気を獲得した。

戦後の復興を象徴するビッグイベントで、女子競泳界の牽引役として世界の強豪に挑んだ経験は、その後の彼女の人生を形作る決定的な原体験となる。プレッシャーを歓喜へと昇華させるメンタリティ。勝敗の先にある「泳ぐことの本質的な喜び」を肌で知った瞬間だった。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。