経営学と経済学の違いを徹底比較!就職・年収と学部選びの真相
採用市場において両学部の出身者はどのように差別化されているのでしょうか。就活現場における人事担当者の本音や就職先と採用評判の比較を紐解くと、巷に流布する俗説とは異なる実態が浮かび上がります。
まず検証すべきは、古くから囁かれる金融業界や商社への就職有利の真相です。メガバンクや大手損害保険、総合商社の総合職採用において、「経済学部卒だから採用する」「経営学部だから落とす」といった学部名による足切りは実務上存在しません。日系大手企業のポテンシャル採用では、どの学部で何を学び、困難に対してどのように思考し行動したかという人間性と論理的思考力が最優先されます。
しかし、職種別採用や高度専門職に目を向けると明確な評価の分水嶺が存在します。投資銀行部門、クオンツ、市場リスク管理、エコノミストなどの職掌では、計量経済学や統計学、プログラミング言語を用いたデータ分析の訓練を積んだ経済学部出身者が圧倒的に優位に立ちます。他方で、デジタルマーケティング企業、事業会社の商品開発・プロモーション部門、組織人事コンサルティングなどでは、経営学部の演習で培った課題発見力やプレゼンテーション能力が高く買われます。
公認会計士・税理士資格の実績に関しては、商学部や経営学部が他を大きくリードしています。慶應義塾大学、早稲田大学、中央大学、明治大学などに代表される難関校では、経営・商学部に資格取得に特化したゼミや研究室が組織されており、在学中合格者を多数輩出する盤石なエコシステムが構築されています。
さらに卒業後の平均年収と進路の経緯を辿ると、初期年収の段階では大きな開きは見られません。20代中盤ではいずれの学部出身者も400万〜550万円前後のレンジに着地します。しかし30代以降、金融専門職や外資系投資銀行、戦略コンサルティングファームへ進んだ経済・計量系の層が年収1,000万〜1,500万円を超えるハイエンドゾーンへ到達する比率が統計的に高くなる傾向があり、これが全体の生涯年収平均を押し上げる要因となっています。