熱が出ないインフルエンザの真相|平熱・微熱の危険性と最新の診断基準

熱が出ないインフルエンザの真相|平熱・微熱の危険性と最新の診断基準を徹底追究! 読者が気になる 情報と解説を分かりやすく展開します。

感染症サーベイランスの最新データによると、インフルエンザ陽性患者のうち「受診時に37.5度未満であった患者」が一定割合を占める傾向が定着しています。従来、インフルエンザといえば「突然の38度を超える高熱」が代名詞でしたが、なぜ熱が出ない感染者がこれほど見られるのでしょうか。その背景には、主に3つの医学的要因が存在します。

第1の要因は、ワクチン接種後の軽症化(ブレイクスルー感染)です。事前に予防接種を受けている場合、体内に誘導された中和抗体がウイルスの急激な増殖を強力に抑制します。発熱は本来、体内の免疫細胞がウイルスを排除しようとして放出する炎症性サイトカイン(IL-6やTNF-αなど)の働きによって引き起こされます。抗体によってウイルスの増殖が抑え込まれるとサイトカインの過剰放出が防がれ、結果として高熱が出ないまま経過するのです。

第2の要因は、インフルエンザB型 熱が出ない理由に関係しています。流行株のうち、A型(H1N1やH3N2香港型)は急速に全身症状と高熱をもたらす傾向が強い一方、B型(山形系統・ビクトリア系統)は局所的な気道感染にとどまりやすく、微熱や平熱のまま進行する事例が臨床上多く報告されています。B型では高熱が出ない代わりに、下痢や腹痛などの消化器症状、長引く咳、強い倦怠感が前面に出ることが珍しくありません。

第3の要因は、患者側の免疫応答能力の差異です。特に基礎疾患を持つ方や高齢者では、体温を上昇させる免疫システムの反応自体が減弱しているため、重症化のリスクを抱えながらも体温計の数値が上がらないという危険な乖離が生じます。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

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