東郷青児の真相|心中未遂の愛憎劇と美人画の謎・2026最新相場

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東郷青児は1897年(明治30年)、鹿児島県鹿児島市に生まれ、幼少期に東京へ移住しました。青山学院中学部に進学した頃から絵画への情熱を燃やし、若き日は当時飛ぶ鳥を落とす勢いだった竹久夢二と親交を結びます。夢二の詩情と憂愁を帯びた女性表現は、青年期の青児の美意識に決定的な刻印を残しました。

画壇への鮮烈なデビューは早熟そのものでした。1916年、わずか19歳で出品した『パラソルさせる女』が第3回二科展で見事に二科賞を受賞。有島生馬ら審査員に激賞され、一躍時代の寵児となります。その後、表現のさらなる深化を求めて1921年にフランス・パリへと渡航。当時のヨーロッパで吹き荒れていた未来派(フトゥリズモ)やキュビスムの前衛運動に身を投じ、ジャン・コクトーら先端の芸術家たちと交流を重ねました。

帰国後の東郷は、前衛的な抽象構成の骨格を保ちつつ、日本人好みの優美で柔らかな具象表現へと劇的な舵を切ります。戦後は二科会の再建に尽力し、長年にわたり会長・理事長を務めて「二科会のドン」「画壇の帝王」として君臨しました。1978年に80歳で世を去るまで、常に華やかな話題を振りまき続けました。

東郷青児の代表作品一覧を振り返ると、時代の変遷が見て取れます。

・『パラソルさせる女』(1916年):初期の前衛性とキュビスム的感性が光る出世作
・『サルタンバンク』(1926年):渡仏の成果が結実したモダンな道化師の群像
・『望郷』(1959年):メランコリックな女性像の完成形として名高い名作
・『遠い日』(1968年):晩年の澄み切った色彩と静謐な構成美を示す代表作

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。