コーカソイドとモンゴロイドの進化史!Dnaが解き明かす容姿の謎
古人類学の知見を一変させた立役者として、ノーベル生理学・医学賞を受賞したスヴァンテ・ペーボ博士の業績を挙げないわけにはいかない。同博士が率いたマックス・プランク進化人類学研究所の研究チームは、化石から抽出した古代DNAを復元・解読することで、かつて絶滅した古代人との交雑の事実を世界に知らしめた。
彼らの分析によれば、アフリカ以外の世界中に広まった現代人はすべて、ゲノム中に1〜2%程度のネアンデルタール人由来の遺伝子を受け継いでいる。さらに興味深いことに、東アジアのモンゴロイド集団には、ネアンデルタール人に加えてデニソワ人からの遺伝的流入も一定割合で保持されていることが判明した。免疫系の機能や高地での酸素代謝、角質層の形成に関わる遺伝子のいくつかは、これらの古代人から譲り受けた生命維持の遺産なのだ。純粋な血統などどこにも存在せず、交雑こそが生き残りの原動力であった。