換気扇がうるさい原因は?異音別の対処法と放置する火災リスクを解説

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ネット上のDIY解説や動画などで「異音がしたら市販の防錆潤滑スプレー(クレ5-56など)を吹き付ければ一発で直る」という情報が散見されますが、これは専門家の視点から見ると極めて危険な誤解です。

一般的な防錆浸透油は粘度が非常に低く、揮発性が高いため、吹き付けた直後は一時的に摩擦が減って静かになったように感じられます。しかし、数日から数週間で溶剤が蒸発し、もともとベアリング内部に密閉されていた高粘度グリスまで一緒に洗い流してしまいます。結果として金属同士の摩擦が以前より激しくなり、軸受が急速に焼き付く原因となります。

さらに深刻なのは引火リスクです。揮発した可燃性ガスがモーター内部の接点火花(スパーク)に触れると発火・発煙事故につながる危険性があります。換気扇の駆動軸に給油を行う場合は、必ず電源を遮断した上で、耐熱性に優れた機械用シリコングリスやリチウム系高粘度潤滑油を微量だけ適正箇所に塗布しなければなりません。

また、賃貸マンション・アパートにおける対応の誤解も後を絶ちません。賃貸物件に備え付けられている換気扇は家主(オーナー)の所有物であり、民法第606条に基づき修繕義務は原則として貸主側にあります。入居者が自己判断で勝手に分解したり市販スプレーを吹き込んで故障を悪化させた場合、故意・過失とみなされて修繕費用を全額自己負担させられるリスクが生じます。賃貸で異音に遭遇した際は、フィルター掃除の範囲に留め、速やかに管理会社や大家へ連絡を入れるのが鉄則です。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。