深海最大の怪物ダイオウホウズキイカ!回転鉤爪と生態の真相【2026】
ダイオウホウズキイカの生態が世界的な注目を浴びるきっかけとなったのが、2007年にニュージーランドの漁船「サン・アスピリング号」によって南極海ロス海で引き揚げられたメスの個体です。パタゴニアマジェランアイナメ(メロ)を狙った延縄漁の針にかかった魚に食いつき、そのまま海面に引き上げられました。
当時計測された重量は495kg(解剖後の推定生体重量は500kg超)を記録し、現在もニュージーランド国立博物館「テ・パパ・トンガレワ(Te Papa Tongarewa)」に液浸標本として保存・常設展示されています。2014年に行われた国際研究チームによる公開解剖ライブ配信では、胃の中から他のイカの残骸や深海魚の骨が発見され、世界中の何十万人もの視聴者が固唾を呑んで見守りました。
一方、「生きたままの姿」を目撃することは極めて困難です。生息水深が1,000mから数千メートルに達し、水温が氷点下近くに保たれた南極海であるため、生体撮影プロジェクトは困難を極めてきました。しかし近年、海洋調査船に搭載された高精度深海無人探査機(ROV)や環境DNA(eDNA)解析技術の導入により、南極収束線以南の深海域で幼体や遊泳中の成体の姿が断片的に捉えられるようになっており、謎に包まれた遊泳姿勢や触腕の格納方法が生体観察を通じて解明されつつあります。