野田佳彦はなぜ今再評価されるのか?立憲代表復帰の真相と現実

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野田氏を語る上で避けて通れないのが、2011年9月から2012年12月までの首相時代の実績と、民主党政権を終焉に導いた「近いうち解散」の評価です。

東日本大震災の直後に発足した野田内閣は、福島第一原発事故の収束対応、復興予算の確保、歴史的な超円高への市場介入など、未曾有の国難への対応を迫られました。その中で野田氏が政治生命を懸けて断行したのが、社会保障と税の一体改革に伴う自民党・公明党との「三党合意」による消費税率引き上げ(5%から8%、10%へ)の決定でした。

党内の激しい反発を招き、小沢一郎氏らの離党によって党が四分五裂する中での決断について、当時の特番インタビューで野田氏は「将来世代への責任を放棄し、目先の人気取りに走る政治家にはなりたくなかった」と生々しく吐露しています。そして2012年11月14日、国家基本政策委員会合同審査会における自民党・安倍晋三総裁との党首討論の場で、野田氏は突如として「16日に解散します」と宣言しました。

ネット上や一部の政治ウォッチャーの間では「なぜ勝てない選挙を自ら打って出たのか」「民主党を自公に売り渡した利敵行為ではないか」という批判が長年渦巻いていました。しかし、公的な議事録や当時の報道データを精査すると、野田氏の狙いは「定数削減と特例公債法案の成立を引き換えにする」という国家機能麻痺の回避にありました。自党の保身よりも国家の統治継続を優先させたこの決断は、当時は「自爆解散」と揶揄されたものの、現在では「自らの身を捨てて約束を果たした稀有なリーダーシップ」として、保守層を中心に再評価が進む土台となっています。

小林 直樹

小林 直樹

トレンドリサーチャー

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