嵐山光三郎の現在と経歴総点検!名作『文人悪食』から盟友との絆まで
作家・嵐山光三郎の真骨頂は、徹底した文献調査に基づきながら、文豪や歴史上の人物の「人間臭い恥部や食への執着」をユーモラスに暴き出す作風にあります。教科書に載るような偉人たちを偶像崇拝の檻から解き放ち、同じ血肉の通った人間として描き直す手法は、読書界に鮮烈な衝撃を与えました。
とりわけ1997年に刊行された『文人悪食』は、夏目漱石、太宰治、森鴎外といった文豪たちの偏食ぶりや食事風景を活写し、第49回読売文学賞(随筆・紀行賞)を受賞。続編の『文人暴食』とともに大ベストセラーを記録しました。さらに2006年には、松尾芭蕉の隠された権力志向や人間関係の泥臭さに迫った渾身の評伝『悪党芭蕉』で第34回泉鏡花文学賞を受賞し、文壇における評価を決定づけました。