七つの大罪作画崩壊はなぜ起きた?3期炎上の真相と修正版を徹底検証

七つの大罪作画崩壊はなぜ起きた?3期炎上の真相と修正版を徹底検証とは一体何なのか? 詳しい意味を整理してお届けします。

第1期と第2期を手がけた国内屈指のアニメーションスタジオA-1 Picturesから、老舗スタジオであるスタジオディーンへとメインの看板が移り変わった第3期。ファンを失望させたクオリティの急落は、単なるアニメーターの技量不足ではなく、アニメ業界特有の構造的トラブルが連鎖した結果でした。業界関係者の証言や当時の公開資料から浮かび上がる決定打は、主に次の3点です。

第1の要因は、劇場版の興行結果に伴う製作幹事会社の離脱と急なスタジオ変更です。2018年8月に公開された『劇場版 七つの大罪 天空の囚われ人』は、興行収入が約6.5億円と製作委員会の期待数値を下回る結果となりました。これにより、製作委員会の中核を担い高品質な作画ラインを維持していたアニプレックスがプロジェクトから撤退。同時に制作会社だったA-1 Picturesも降板することになりました。テレビ東京主導の新たな製作委員会が立ち上がり、急遽アニメーション制作を引き継ぐことになったのがスタジオディーンでした。

第2の要因は、実質的な制作体制であるマーヴィージャックへのグロス請け(丸投げ)です。スタジオディーンはクレジット上の制作会社として名を連ねていたものの、当時のディーン社内は複数の大型タイトルを抱えてラインが完全に逼迫していました。その結果、第3期『神々の逆鱗』の実制作業務の大部分は、外部のアニメーション制作会社「マーヴィージャック」へ1話丸ごと外注するグロス請けの形で発注されることになりました。急な体制移行により、元請けと下請け間での密なディレクションやクオリティコントロールが著しく困難な環境に陥ったのです。

第3の要因は、現場を襲った致命的なスケジュール崩壊と作画監督の乱立です。放送枠があらかじめ決定していたため、十分なプリプロダクション(準備期間)を確保できないまま実制作へ突入しました。通常、1話あたり1〜3名程度で担当する作画監督のクレジットが、中盤以降の放送回では10名を超える異常事態が頻発。原画のばらつきを統一する総作画監督チェックの時間が物理的に消失し、リテイク(描き直し)を出す余裕すらないまま納品締め切りを迎える「自転車操業」が常態化していました。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。