米津玄師「Mad Head Love」の意味は?狂気と愛憎の真相
2013年10月23日にリリースされた2ndシングルは、『MAD HEAD LOVE』と『ポッピンアパシー』のダブルA面という特殊なフォーマットを採用していました。この2曲は完全にコインの表と裏として設計されています。
米津玄師自身が当時のインタビューで明かしている通り、当時の彼の中にあった「外に向かって暴れたいエネルギー(躁)」を注ぎ込んだのが『MAD HEAD LOVE』であり、「内にこもって何もしたくない脱力感(鬱)」を結実させたのが『ポッピンアパシー(Poppin' Apathy=弾ける無気力)』でした。
楽曲のアプローチも鮮やかなコントラストを描いています。
- MAD HEAD LOVE(陽・動・狂気):生楽器の躍動感、怒涛のBPM、赤や暖色を想起させる情熱的かつ暴力的なテンション。
- ポッピンアパシー(陰・静・虚無):エレクトロニックな打ち込みサウンド、冷徹なビート、青や寒色を思わせる内省的な浮遊感。
どちらか一方だけでは米津玄師という人間の全貌にはなり得ず、両極端な二面性が同時に存在して初めてひとつの精神が成立するという、コンセプチュアルな制作背景が存在していました。