果糖とブドウ糖の決定的な差!肝臓を脅かす代謝リスクと防衛策
一方で、ブドウ糖の急激な過剰摂取も血管と細胞に深い傷痕を残す。白米や精製パン、砂糖を急激に流し込むと、血液中のグルコース濃度が急伸する「血糖値スパイク」が発生する。これに対抗してインスリンが大量分泌されるが、過剰な刺激が繰り返されるうちに細胞受容体が疲弊し、やがて糖を取り込めなくなるインスリン抵抗性を引き起こしてしまう。
学術誌『ネイチャー・メタボリズム』に掲載された研究報告によると、ブドウ糖による高血糖状態と果糖による肝代謝異常が重なることで、細胞の老化現象は劇的に加速する。特に警戒すべきが、過剰な糖が体内のタンパク質と結びついて不可逆的に変性する終末糖化産物 (AGEs) の形成だ。
実は、果糖がタンパク質と反応してAGEsを作り出す速度は、ブドウ糖の最大10倍にも達する。日本糖尿病学会が発表する最新の診療知見においても、微小血管障害や動脈硬化の進展リスクとしてAGEsの蓄積が極めて重視されている。ブドウ糖が引き起こすインスリン抵抗性と、果糖が生み出すAGEsによる組織障害。この二重の負荷が、私たちの血管をしなやかさから遠ざけている。