理容室と美容室の決定的な違いとは?顔剃り法律の真相とメンズの選び方
理容室と美容室の最大の違いは、根拠となる法律そのものが別個に存在している点にあります。理容室は理容師法(昭和22年法律第234号)、美容室は美容師法(昭和32年法律第163号)に基づいて運営されており、それぞれの条文に記された「業の定義」がすべての出発点となっています。
理容師法第1条の2において、理容とは「頭髪の刈込、顔そり等の方法により、容姿を整えること」と規定されています。対して美容師法第2条では、美容を「パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること」と定義しています。「整える(容姿の端正)」を本分とする理容と、「美しくする(容姿の装飾・美化)」を目的とする美容という思想の違いが、現場の技術体系を二分してきました。
この目的の違いは、厚生労働省が所管する国家資格試験の実技課題にも色濃く反映されています。理容師の実技試験では、カッティング技術に加えてカミソリの運行(シェービング技法)や整髪技術が厳格に採点されます。一方、美容師の実技試験ではロットを巻くワインディングやオールウェーブセッティングといった、パーマやスタイリングに関する技術が試されます。養成施設(専門学校)で履修する基礎訓練の段階から、培われる手の動きや刃物の扱い方は大きく異なっているのが実態です。