桂枝加竜骨牡蛎湯の効果と柴胡加との違い|自律神経・不眠の真実の見逃せないポイントを一挙に解説しました。
漢方薬を選ぶ際、最も多くの人が直面する落とし穴が、名称が酷似している「柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」との混同です。両者は共通して「竜骨」と「牡蛎」を含んでいますが、ターゲットとなる体質(漢方でいう「証」)は完全に正反対に位置しています。
項目桂枝加竜骨牡蛎湯(ツムラ26番など)柴胡加竜骨牡蛎湯(ツムラ12番など)編集部の見解・選択の基準適応する体質(証)虚証(体力がなく、疲れやすい、冷えやすい)実証〜中間証(比較的体力があり、がっしり型)気力体力の「残量」で選ぶ。疲弊しきっているなら迷わず桂枝加。主な精神症状の現れ方些細なことで驚く、びくびくする、気弱、不安感イライラが募る、怒りっぽい、胸や脇の強い張り「萎縮型」の不安か、「攻撃・鬱積型」のストレスかが分水嶺。身体的特徴・腹診腹壁が薄く軟弱、へその上や横で大動脈の拍動を感じるみぞおちから肋骨弓下にかけて抵抗・圧痛(胸脇苦満)があるお腹に触れた際、おへそ周辺がドクドク打つなら桂枝加竜骨牡蛎湯。主な構成生薬の違い桂皮、芍薬、大棗、生姜、甘草、竜骨、牡蛎(計7種)柴胡、半夏、茯苓、黄芩、大黄(製品による)など多数柴胡加は熱を冷ます「柴胡」「黄芩」を含むため胃腸負担に留意。
エネルギーが枯渇して弱々しくなっている虚弱体質の方が、強い熱を冷ます柴胡加竜骨牡蛎湯を服用すると、胃もたれや下痢を起こし、さらに気力を削いでしまうケースが後を絶ちません。自身の体質が「萎縮して疲弊している虚証」なのか、「エネルギーが内側にこもって爆発しそうな実証」なのかを厳密に見極める必要があります。