針葉樹林の地図記号の由来は?広葉樹林との違いと一発暗記の極意
針葉樹林の記号を目にしたとき、下向きの矢印や鳥の足跡のように捉えてしまう人がいます。しかし、国土地理院が公表している公式の図式解説資料によると、この形状はスギやマツなど円錐形に伸びる針葉樹の立木を横から見た姿をそのまま記号化したものです。
日本の近代地図作りは明治時代、陸軍参謀本部陸地測量部によって本格化しました。当時の測量技術者たちは、現場の植生景観を瞬時に把握できるよう、直感的な「象形(スケッチ)」をベースにデザインを策定しました。スギ、ヒノキ、カラマツといった日本の主要な針葉樹は、主幹がまっすぐ天に向かって伸び、側枝が斜め下方に広がって全体として三角形のシャープな輪郭を形成します。記号の縦の直線は「まっすぐ伸びる幹」、斜めに開いた2本の線は「下垂する枝ぶり」を忠実に写し取った造形です。
また、国土地理院の定める2万5千分1地形図の基準では、原則として樹高2メートル以上で主として針葉樹が密生している土地に対してこの記号が適用されます。ただ木が生えている場所すべてに記号が散りばめられるわけではなく、地域の植生景観を正確に伝えるための厳格な測量基準に基づき配置されています。