ざるを被る謎の信者「パスタ ファ リアン」とは?飛ぶスパゲッティ・モンスター教が投げかける宗教と科学の真実
パスタ ファ リアンたちの活動は、単なるネット上のジョークにとどまらない。彼らは現実の法律や行政手続きの場に直接乗り込み、制度の盲点を突き続けている。その象徴が「水切りざる(Colander)」の着用だ。
多くの国では、宗教上の理由(イスラム教のヒジャブやシク教のターバンなど)がある場合、公的証明写真(運転免許証やパスポート)での頭部被覆が認められている。2011年、オーストリアの社会活動家ニコ・アルム(Niko Alm)は主張した。「自分の宗教的信仰に基づき、聖なる被り物である水切りざるを頭に載せて撮影する権利がある」と。
当局との3年間に及ぶ押し問答と精神鑑定を経て、オーストリア政府は彼の請求を認めた。公認の運転免許証にざるを戴いた男の写真が印刷された瞬間だった。その後、チェコ共和国、アメリカの複数の州(マサチューセッツ州やペンシルベニア州など)でも同様の事例が相次いだ。彼らは国家に対して重い課題を突きつけたのだ。「どの宗教が本物で、どの宗教が偽物かを判定する権利が、果たして政府にあるのか?」と。