愛希れいかの宝塚時代と退団の真相|男役転向からエリザベートまでの奇跡
愛希れいかは宝塚歌劇団95期生として2009年、宙組公演『薔薇に降る雨/Amour それは…』で初舞台を踏みました。柚香光、礼真琴、朝美絢、実咲凛音ら錚々たるスターが揃う「奇跡の95期」において、彼女のキャリアは男役としてスタートを切っています。
初舞台後に月組へ配属された愛希は、長身としなやかな身体能力を活かしたダンサーとして早くから頭角を現していました。しかし、入団3年目となる2011年5月、劇団より「娘役への転向」が電撃発表されます。当時、男役として将来を有望視されていた若手スターの転向は、ファンや関係者の間で大きな反響を呼びました。
転向の決定的な契機となったのは、劇団レッスン場や新人公演での圧倒的な華やかさと、演出家陣が認めた「しなやかな表現力」でした。身長およそ167cmというプロポーションは、現代の宝塚では男役としてはやや小柄である一方、娘役としては舞台映えする抜群のスタイルです。劇団上層部や演出家からの強い勧め、そして何より本人の中にあった「表現者として己の可能性を極限まで引き出したい」という覚悟が合致した結果の決断でした。
娘役転向後の躍進は凄まじく、直後の『アルジェの男』新人公演で初ヒロインに抜擢。さらに『アリスの恋人』でバウホール公演のヒロインを務めると、翌2012年には『ロミオとジュリエット』のジュリエット役で月組トップ娘役にスピード就任します。男役の呼吸や所作を知り尽くしているからこそ実現できた、相手役を引き立てつつ自らも鮮烈な光を放つ独自の娘役スタイルがここに誕生しました。