親杭横矢板工法とは?メリット・デメリットと失敗防ぐ施工手順を徹底解説

親杭横矢板工法とは?メリット・デメリットと失敗防ぐ施工手順を徹底解説についての真相をご紹介します。

親杭横矢板工事で地盤事故を起こさないためには、標準的な施工ステップを厳格に順守し、各工程での品質確認を怠らないことが不可欠です。

ステップ1:親杭の建込み(H鋼打設)
地盤調査データに基づき、オーガー削孔機で先行掘削を実施後、H形鋼(300×300mm等)を鉛直度精度(1/100〜1/200以内)を保って建て込みます。杭底部にはセメントミルクを注入して根固めを行い、掘削底面以下の根入れ長を確実に固定します。

ステップ2:段階的掘削と横矢板の挟み込み
地盤を一度に深く掘り下げることは厳禁です。通常は1段あたり0.5m〜1.0m程度ずつ掘削し、親杭のフランジ内側に厚さ30〜45mmの松矢板(またはRC矢板)を上からスライドさせてはめ込みます。掘削面が自立している極めて短時間の間に矢板を設置し、地盤の緩みを最小限に抑えます。

ステップ3:背面裏込め材(モルタル・山砂)の充填
矢板と自然地盤の間に生じた空洞を放置すると、土砂の崩落や背後地盤の沈下を引き起こします。矢板を1〜2段設置するごとに、背面へ山砂や流動化処理土、モルタルを密実に充填して隙間を完全に塞ぎます。

ステップ4:支保工(腹起し・切梁・アースアンカー)の設置
掘削深さが3m〜4mを超える場合、土圧による親杭の変形を防ぐため、腹起し(H鋼)を取り付けて切梁やグラウンドアンカーで支保工を緊張・固定します。

ステップ5:躯体構築後の撤去・引抜工法
地下構造物の構築と埋め戻し完了後、H鋼をバイブロハンマーや油圧ジャッキで引き抜きます。引抜後の空隙は周辺沈下の引き金となるため、セメント系充填材を注入しながら同時引抜を行う「充填併用引抜工法」の採用が標準化されています。

田中 結衣

田中 結衣

デジタルマーケティングコンサルタント

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。