レモンの花が落ちる・実がつかない原因は?受粉と育て方を徹底解剖
「苗木を買ってから3年経つのに、一度も花が咲かない」「葉ばかりが青々と茂って一向に蕾がつかない」というケースでは、管理方法がレモンの生殖成長を阻害している可能性が極めて高いです。現場取材で見えてきた代表的な3大失敗要因を解き明かします。
失敗原因①:窒素過多による「つるボケ(樹ボケ)」
植物を元気にしようと、油かすや市販の観葉植物用肥料(窒素成分主体)を過剰に与え続けると、木は「枝葉を伸ばすこと(栄養成長)」に全エネルギーを注ぎ込んでしまい、「花を咲かせて種子を残すこと(生殖成長)」をストップさせます。花を咲かせるためには、骨粉入り油かすや柑橘専用肥料など、リン酸(P)とカリ(K)が豊富に含まれた肥料を選ぶ必要があります。
失敗原因②:剪定時期と切り方の致命的な間違い
レモンの花芽は、前年の春から初夏にかけて伸びた枝の先端付近に、秋から冬の間に形成されます。春先(3月)に「枝が伸びて見栄えが悪いから」と枝先を一斉に切り詰めてしまうと、これから咲くはずだった花芽をすべて自ら切り落とすことになります。剪定は、不要な立ち枝(徒長枝)や内側に向かって混み合う枝を根元から間引く「透かし剪定」に留め、前年伸びた春枝の先端は切らずに残すのが鉄則です。
失敗原因③:苗木の成熟度不足と隔年結果の放置
種から育てた実生苗の場合、花が咲くまでに7〜10年近くの年月を要します。早く花と実を楽しみたい場合は、必ず園芸店で接ぎ木苗(2〜3年生)を購入してください。また、前年に摘果を行わず大量に実をつけさせた木は、激しいエネルギー消耗により翌年の花芽形成を完全に休止する「隔年結果」に陥ります。毎年安定して花を咲かせるには、欲張らずに適切な摘果を行い、木に余力を残す勇気が不可欠です。